スマートホーム色をめっちゃ押し出しているRobot Home
自分は、不動産投資に前から興味を持っており、IoTを用いたアパート経営ができるというTATERU(タテル。旧社名はインベスターズクラウド)の情報収集を定期的にするようにしまして、そこから子会社のRobot Home(ロボットホーム)にも興味を示していました。
Robot Homeの公式サイトを以前見た時、TATERUの賃貸アパートにIoTデバイスを開発して提供している会社、という感じで、
あくまでTATERUの補助という印象を持ってました。
(公式サイト: https://www.robothome.co.jp/ )
5つのIoTデバイスを束ねてApartment kitというサービスを提供していて、
TATERUにOEM提供(※TATERU側ではTATERU kitという呼称で、賃貸アパート内に導入)していることからも、補助的な印象が強かったんです。
去年の夏に例のTATERUの報道があって年末に報告書が出され、報道からRobot Homeのサイトをほとんど見ないようになったまま年を越し、2月にレオパレス問題が報道され、”不動産投資危ない風潮” が世間に出てきたのを見て、そういえばTATERU(と子会社の、えーっとなんだっけ? と思い出すのに一瞬時間かかりました 笑)ってどうなったのかなと思って、最近サイトを見に行きました。
TATERUのサイトは特段変わったところはないかなと思い(IRニュースがたくさん出ているとかは別ね)、Robot Homeのサイトを見に行ったら、一見変わってないかなと思ったけど、サイトTOPのタブの項目が変わっており、その中に見たことないページが追加されていました。
まず、Apartment kitのことを
・不動産管理会社側
・オーナー側
・入居者側
それぞれに向けた内容を詳細に説明するようにページを分けて追加した感じです。
あとは、kit HOME ENTRANCEというサービスが新たに加わったようです。
…どうした!?笑
何か新しい事業でも始めたのかな?と思いました。
サイトをじっと見てみたので、
ちょっとそれぞれ追加されたページの内容を説明していきますね。
◆Apartment kit For Property Management(不動産管理会社向けサービス)
https://www.robothome.co.jp/business/
こちらは、”不動産管理をスマートに” をキャッチフレーズに、
オーナーとチャットでやり取りできたり、入居者からの問い合わせ対応、契約・解約手続き、オーナー精算明細書・月次報告書を作成したりすることができます。
他にも、どんな方が入居しているか、建物の修繕履歴、清掃状況、家賃入金管理、稼働率の集計を確認できたりします。
不動産管理に関わる業務なら何でもできるという感じですね。
しかもサイトの下のほうに、
「Apartment kit For Property Management」の導入はお問い合わせから1営業日。
すぐにご活用いただけます。
と書いてあることから、TATERUの賃貸アパートだけでなく、
賃貸物件を管理している不動産会社とかであれば、このkitを導入できるということになり、
外部にサービス提供するという面を押し出している印象が感じられました。
発行される管理画面で行える機能を下記にまとめてみました。
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★データ管理
・物件管理
・部屋(区画)管理
・契約者データ管理
★請求支払管理
・請求管理
・支払い管理
・入出金管理
★業務管理
・契約
・解約
・募集
・修繕
・清掃
・お問い合わせ
★そのほかの機能
・CSV入出力
・CSV入力
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https://www.robothome.co.jp/business/function.html#function-base
このページにも詳しく載ってますので、ご覧になってみてください。
◆Apartment kit For Owner(オーナー向けサービス)
https://www.robothome.co.jp/owner/
オーナーが利用する賃貸経営アプリになりますね。
AppStore、Google Playからアプリが出ています。
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おおまかにどんなことができるか、アプリ画面のタブごとに画像付きで説明していくと、
・所有している物件の状況をいつでも確認できる
⇒ 状況をいつでも確認できるということは、
どれくらい入居者が入っているか、駐車場があるならどれくらい稼働しているか、空室部屋のサイトにはどれくらいアクセスが来ているのか、確認ができるということです。
これはオーナーからしたら、絶対知りたい情報ですよね。
・管理会社とチャットでやり取りできる
⇒ これはそのままの意味ですが、管理会社とチャットで連絡を取り合うことができます。
普通管理会社に連絡取る時は電話で、という方が多いと思いますが、チャットであればいつでも気軽に連絡できるので、煩わしさが軽減されるでしょう。
・家賃相場を見れる
⇒ そのエリア近辺の家賃の相場や、犯罪率・人口密度に加え、周辺施設のデータをアプリで見れます。これは土地を探す段階でかなり役立つ情報でしょう。
・入居者募集が簡単に
管理会社とのやり取りはアプリ内で完結 → 手間少なくなって時間短縮になるので、入居付けに時間を割ける → 時間の効率化ということですね。
・書類管理がペーパーレスで楽ちん
いくら送金されたか、契約書の内容はどうだったか、清掃状況はどうか、そして確定申告の書類まで、アプリで確認することが可能で、オーナーからしたらものすごく楽でしょう。紙どこやったっけ?ってならなくて済むんですから。
そのほか、管理会社から退去受付の通知が届いたり、現状回復の見積もりから依頼まで行えたりと、至れり尽くせり(笑)
紹介動画があるので、これを見るとさらにイメージが深まると思います。
(なぜ外国人の女性を使ってるんだろう?と不思議に思いましたが。。。)
◆Apartment kit For Customer(入居者向けサービス)
https://www.robothome.co.jp/customer/
こちらは、いわゆる便利なIoTデバイスで、便利で安全な暮らしを送れるよという感じ。
ディレクトリこそ変わっていますが、このページの内容は以前からあったものなので、簡素に説明します。
まずは動画でイメージを掴むところから。
スマートライフを実現するIoTデバイス ということで
下記5つのIoTデバイスをスマートホームシステムとして提供しており、TATERUの賃貸アパートにも内包されているものです。
*セントラルコントローラー(CENTRAL CONTROLLER)
⇒ 他のIoTデバイスをコントロールする心臓部分です。アプリからの指令をこのセントラルコンローラーが受信して各IoTデバイスに指示を送ります。他にも管理会社からお知らせを受けたりチャットしたり、生活に便利なサービスを利用することが可能。
*ネイチャーセンサーリモートコントローラー(NATURE SENSOR REMOTE CONTROLLER)
⇒ 家電製品のリモコン信号をこのネイチャーセンサーリモートコントローラーに登録することで、アプリから遠隔でエアコンやテレビを操作したりできます。設置場所の湿度と気温を測ることも可能。
*タグセキュリティ(TAG SECURITY)
⇒ 扉や窓に付ければ、あとは揺れや開閉を感知したらアプリ等に通知するようになります。しかも異常を検知したら警告音が出るので、強力な犯罪防止になるでしょう。
*スマートロック(SMART LOCK)
⇒ アプリ・交通系ICカード類・テンキー・従来の鍵 の4つの方法で解錠が可能。親や友達が来たら遠隔操作でスマートに鍵を開けられます。無理にこじあけようとすると警報音が鳴って犯罪防止にもなります。
*スマートライト(SMART LIGHT)
⇒ アプリ等から、ライトのON/OFF、明るさや色の調整ができます。帰路に着く前にライトをつけておくことで、防犯防止にも役立ちます。
◆kit HOME ENTRANCE
https://www.robothome.co.jp/home_entrance/
新たに加わったこのサービスは、エントランスキーになります。
戸建て住宅でも設置可能ですが、どちらかというとマンションといった集合住宅でより活かせるのかなと感じます。
このkit HOME ENTRANCEの特徴はなんといっても、
外出先からでも応答・解錠が可能という点。
来訪客から呼び出しがあったらスマホに通知され、「応答ボタン」をタップすることで音声通話での応答が可能になり、問題なければ「エントランス解錠ボタン」をタップして扉を解錠することができるという仕組みです。(扉はオートロック)
↓下記画像でイメージが掴めると思います。
(相変わらずなぜ外国人の写真なのかは不思議に思いますが。。)
これは、Amazonや楽天といったECサービスが活発なここ数年、問題になっている再配達問題の解決にも一役買うことになるでしょう。宅配業者さんの負担軽減になり、注文者も宅配業者もお互いWinWinで、良いサービスだと思いました。
しかも、来訪客の履歴と動画を記録することが可能という点も、より安全性を高めてて◎。
ここまでRobot Homeのサービス(Apartment kit+HOME ENTRANCE)について紹介してきましたが、
下記ページも新たに追加されているので、簡単に説明しますね。
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★①
IoT賃貸住宅について紹介しているページ
https://www.robothome.co.jp/iot_housing/
★②
①から付随して、スマートに設備をコントロールできますよと紹介しているページ
https://www.robothome.co.jp/iot_housing/control.html
★③
①から付随して、IoTを使って高いセキュリティを誇っていますよと紹介しているページ
https://www.robothome.co.jp/iot_housing/security.html
===================
★①のページは、Robot Home(TATERU)が提供するIoT賃貸アパートでどんな設備が付いているか、どんなことができるかをわかりやすく述べています。
ここで気になったのは、ページ内に “Apartment kit” for Smart Home と書かれていることからも、スマートホームを前面にアピールしている印象を受けることです。
あとはさらりと、スマートスピーカーのAmazon Echoと連携して、各IoTデバイスを声で操作できたり、天気・ニュース等の情報を手軽に取得できますと紹介しています。
IoT賃貸住宅で暮らすイメージがわかる動画が公開されています。
★②では、IoTデバイスの操作イメージをわかりやすく紹介されています。
Apartment kit For Customerのページでは、IoTデバイスそのものの紹介でしたが、ここでは入居者の立場に立ってどんな操作ができるかを紹介していて、とてもわかりやすいです。
特にスマートスピーカー(Amazon Echo)の、「おはよう」「ただいま」「おやすみ」でそれぞれ複数操作を実現できる部分は、入居者の利用を想定して紹介しているので、ぜひページをご覧になることをオススメします。
https://www.robothome.co.jp/iot_housing/control.html
★③では、ハイグレードなセキュリティ(SMART LOCK・TAG SECURITY)だと紹介しています。
初期費用・月額費用を他社と比較しているグラフがありますが、A社・S社は完全にアル○ック・セ○ムですね(笑)
たしかに、その2社より費用を抑えられるのはそのとおりかもしれませんが、セキュリティの特性の違いがあり、A社・S社が良くないわけでは決してないので、勘違いしないよう念押ししますね。
空き巣被害の90%が窓と玄関ドア、という記載から
SMART LOCK・TAG SECURITYを設置することで防犯リスクを大幅に低くできますよと暗に示しています。
事実、そのとおりだと思いますので、セキュリティのアピールの仕方が上手だなと感じました(笑)
Robot Homeのサイトに新たに追加されたページについて長く説明してきましたが、
ブランド戦略からかスマートホーム色をとても前面に押し出しています。
あとは、サイト内のいたるところに、
ショールームの予約はこちら
という案内があるのも目立ってて気になります。
これは会社まで来てもらって、実際に観てスマートホームを体感してねってことで、
そこから興味を持ってもらったら勧めるということなんでしょう。
そこで購入するかは各々の自由として、実際に行ってスマートホームを体感するだけでもいいかもしれません。聞いたことあるだけのと体感までするのとでは、全然違うでしょうから。
TATERUグループの売上の比率という点で、
Robot HomeはまだまだTATERUに遠く及ばず、実質TATERUの補助的役割に見えると思いますが、
今回のページの変わり具合を見て、Robot Homeのスマートホーム化戦略と、TATERUの補助的立場からの脱却を図っている印象を個人的に感じました。
気になる方はぜひ今後の動向を追ってみてください。